[SS]ドラゴンスレイヤー(ファルコムクラシックス)

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今ならわかる!ドラゴンスレイヤー

ドラスレシリーズの第一作目である『ドラゴンスレイヤー』。昔からこのシリーズには難解な作品というイメージを持っていたので(間違った行動を取ると詰み状態になる『ザナドゥ』、無理すぎる謎解き満載の『ロマンシア』等々…)、本作もファルコムクラシックス購入当時にちょっとだけ触ってみて「あぁやっぱりわけわからん」と速攻で封印していた。しかし今回ネットで簡単な進め方だけ調べてからいざ腰を据えてプレイしてみると、これが思いのほかすんなり理解できた。と言うのもつい最近プレイしたとある有名なゲームとプレイ感覚がよく似ていたのである。

ハイドライド、夢幻の心臓と並んで三大国産パソコンRPGと呼ばれていた本作ではあるが、実際にプレイしてみると普通のアクションRPGとは全く異なる、様々なジャンルのゲーム性がミックスされた独創的なゲームである事が分かる。無理矢理ジャンル付けするならば「ステージクリア型アクションパズルRPG」とでも言うべきか。ブロックを押して進路を切り拓く部分は『倉庫番』だし、迷路のような迷宮内で敵から逃げつつひたすら大量のアイテムを回収していく感覚はドットイートゲームのようでもあり、その回収したアイテムを家に持ち帰るとボーナス獲得という部分は『フリッキー』か。何ならブロックを蹴り飛ばして敵を押し潰すところは『ペンゴ』みたいでもある。しかし自分がプレイ感覚がよく似ていると感じたゲームはそのいずれでもない。説明が難しいので以下に一面の攻略を例にゲームの流れを記していく。

ゲーム開始後にまずするべき事は剣の入手(一面はスタート地点そばに置いてある)。そしてブロックを押す事が可能になる指輪を装備する。

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迷宮内には至るところに敵の発生源となる墓(いわゆるジェネレータ)があるので、安全を確保する為に墓をブロックで囲って敵の発生を食い止める。剣を持っていれば最弱のスケルトン程度なら倒せるものの、調子に乗って敵を倒し続けているとどんどん格上の敵が湧き出てきて歯が立たなくなるので戦闘は程々に。

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迷宮内を探索しつつ墓を見つけたらブロックで囲っていく。こうして全ての墓を囲って安全が確保できたらこちらのもの。心おきなくアイテム回収に勤しむ事ができる。

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せっせとアイテムを回収しては家に持ち帰る。金貨(家に持ち帰ると体力アップ)は何個でも持てるものの、パワーストーン(家に持ち帰ると攻撃力アップ)は一個ずつしか持つ事ができない。パワーストーンを一個回収する度にいちいち遠くにある家まで帰宅していたら時間がかかって仕方がないので、家の方を指輪で押してアイテム密集地帯まで運んでしまおう(いわゆる引っ越し)。こうして活動拠点を移動させる事によって効率的にアイテムを回収できる。

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迷宮内のアイテムを回収し尽くして主人公の攻撃力が強化されたら、今度は経験値稼ぎ(防御力アップ)の為に墓を塞いでいるブロックを一箇所だけ破壊して湧き出る敵を倒し続ける。

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経験値が充分に貯まったらいよいよボスの三つ首ドラゴンを倒しにいく。家もドラゴンのそばに引っ越しておけばより安全にドラゴンと戦える。ドラゴンを倒して宝箱から出現する4つのクラウンを全て家に持ち帰れば晴れてステージクリアとなる。

…というのが本作の大まかなゲーム進行である。「ブロックで敵の発生源を塞いで安全を確保しつつマップを探索してアイテムを回収しては家に持ち帰る。行動範囲を広げながら引っ越しを繰り返して準備を整えてからドラゴンを倒しに行く」って、なんかつい最近そういうゲームを遊んでいた事に気付く。規模や自由度こそ雲泥の差ではあるが、作業の流れそのものは『マインクラフト』のサバイバルモードとよく似ているのである。プレイ開始直後はどういうゲームなのか今ひとつ理解できなかったが、途中で「要はマイクラだよね」と閃いてからはスムーズにプレイ出来た。オリジナル版の発売当時はRPGというジャンルさえ浸透していなかったからか、ファルコムとしてもこの独創的なゲームを「前代未聞麻薬的爽快遊戯」という奇抜なキャッチコピーで表現するしか無かったのかも知れないが、今ならばどんなゲームかと聞かれたら「マイクラのサバイバルモードを2Dにしたようなゲーム」で大体のイメージが伝わるかも知れない。

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2面以降もマップが違うだけで基本的な流れは変わらない。とにかくまず剣と指輪を入手して行動範囲を広げていく。一見ごちゃごちゃした画面なので難しそうに見えるが意外とシンプルなゲームである。攻略を失敗して詰み状態に陥る事もあるが、ステージクリア方式なので詰んでもステージを最初からやり直すだけで済むので色々な攻略を試してみたくなる。

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ドラゴンを倒した後のクラウンを家に持ち帰るシーン。ドラゴンを倒すと同時にせっかく引っ越した家が元の場所に飛ばされる上に、家の周囲をジェネレータで囲まれてしまう。最後のザコラッシュ戦を突破せよ。オリジナル版のタモリが「メガネのおじさんのお面を被ったモンスター」に変更されているのが面白い。

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BREAKの魔法を習得すればブロックを壊し放題になるので行動範囲にほぼ制限がなくなる。迷宮内の全てのブロックを壊して更地にする事も可能。実に気分爽快である。ファルコムクラシックス版では十字架を装備していてもBREAKが使えるので非常に使い勝手が良い。

他にもファルコムクラシックス版は様々な部分でオリジナル版より簡単になっているので、慣れてしまえばジェネレータを埋める事に拘らなくても簡単にクリアできる。試行錯誤が面白いゲームなので詳しくは書かないが、さっさとBREAKを習得してしまえば一気に有利になる。

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ただし5面(最終面)だけは普通にプレイしていたらパワーストーンが足りなくてドラゴンを倒すだけの攻撃力が得られない。そこでパワーストーン増殖技が必須となる(宝箱からパワーストーンが出たらそこから8歩歩いて宝箱を開けると必ずパワーストーンが入っている法則)。

ここまで楽しく遊んでいたので5面クリア後にエンディングが始まった時には少し物足りなさを感じたものの、ステージのバリエーションとしては一通り揃っているのでこれ位が丁度良いのかも知れない。BREAK習得後はどのステージも大体同じ攻略になるし…。
本作はコンピューターゲームの純粋な面白さが詰まったゲームで、一面クリアするだけでも結構な満足感が得られるので(なにしろ機種によっては一面しか収録されていない)自分のようにドラスレシリーズに難解なイメージを持っていた人もまずは一面クリアだけでも挑戦してみると良いかもしれない。現行機種にアレンジ移植すればマイクラキッズならばすんなり遊べそうでもある(これを遊ぶよりマイクラで遊びたいってなるかも知れないけど)。

[SS]白き魔女 ~もうひとつの英雄伝説~ その1

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セガサターンオリジナルの「白き魔女」

以前から機会があったらサターン版の英雄伝説Ⅲもやってみたいと思っていたので、サターン本体を引っ張り出している今のうちにやってしまおうという事で再度巡礼の旅へ。ちなみにサターン版はタイトルに「英雄伝説Ⅲ」は付かない。発売元はファルコム作品の移植に定評のある(と思っている)ハドソンで、要所で台詞にボイスが付いたりアニメムービーが挿入されたりといった良くも悪くもいかにも「CD-ROMのRPG」というアレンジになっていて実にハドソンらしい(と言っても開発はレイ・フォースだけど)仕上がり。その手法の是非や好みはさておき、充分に気合の入ったアレンジ移植である事は確か。アニメチックなノリを前面に押し出したサターンだけの英雄伝説Ⅲという事で、他機種でクリア済みの人も気になるなら手に取ってみるのも一興かも知れない。

以下プレイ記録。
基本的には良く訓練された英雄伝説Ⅲフリーク向けなのでややネタバレ注意。

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[SS]SEGAAGESメモリアルセレクションVOL.1

メモセレVOL.1はヘッドオン、ペンゴ、アップンダウン、フリッキーの4作品を収録。
VOL.1とVOL.2ではオプションモードの仕様が若干異なっていて、VOL.1では難易度設定や残機数を変更するには隠しコマンドを入力する必要がある(要は裏技扱い)。その代わりに縦画面モードが最初から選択可能になっている。VOL.2は逆に難易度設定等は最初から選択できるものの縦画面モードは収録作品をある程度(詳細不明。全タイトルでスコアデータを一回登録する?)プレイしないと出現しない。妙な仕様だけどセガとしてはモニタ縦置きに関する問い合わせとかトラブルを避けたかったのだろうか。取説にも縦画面モードに関する記述がないし…。

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ヘッドオン。自分は1プレイ10円とか20円になった頃にアップライト筐体で遊んだ記憶があるけど、それは横画面のレイアウトだったから縦画面版(テーブル筐体向け?)は新鮮な感じ。対向車(ライバルカー)と衝突しないように車線変更しながら全てのドットを回収するゲームという事で元祖ドットイートゲームではあるものの、プレイヤーが出来る事は加速と車線変更のみなのでパックマンの様に迷路を自由に移動できるゲームだと思ってプレイ開始するとちょっと戸惑う。慣れてくるとライバルカーとの車線変更先を読み合う熱い駆け引きが楽しめるゲームなんだけど、良く考えたら何でライバルカーはわざわざこっちに当たりに来たがるんだろうか。当たり屋なのか。

ヘッドオンってビデオゲーム黎明期の簡素なゲームというイメージを持っていたので、後年にリリースされたボーダーラインまでヘッドオン基板で動作していたという事を知ってびっくり。

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ペンゴ。この手の「正方形のパーツを配置して作られたフィールド」でゲーム画面及びルールが構築された、いわゆるマス目型パズルの発想でデザインされたゲームとしては最初期の部類に入ると思っているけどどうなんだろう。倉庫番やロードランナーより先にリリースされた事を考えると結構画期的だったんじゃないかなと(始祖レベルの話になるとテキストキャラクタを並べてゲームを構成していたローグあたりに遡るだろうけど)。前置きが長くなったけど、本作は従来のアーケードアクションゲームのノリでひたすら敵を全滅させて面クリアしていく遊び方も出来るものの、それだと単調なゲームに感じられてしまう。しかしダイヤモンドブロックを一列に並べる事によって得られるボーナスを狙い始めるとパズル的思考が要求されるアクションパズルゲームに一変する。反射神経を競うだけでなく頭を使って攻略する楽しさを教えてくれたゲームのひとつ。と言いつつ子供の頃は一秒でも長く遊びたかったからひたすら壁バタバタ攻撃(正式名称不明)で面クリアしてたけど。ちゃんとダイヤモンドブロック揃えてクリアしてる人すごい!と思ってた。

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縦画面モード。横画面ではキャラクタが14×14ドットに描き直されているけどこちらはオリジナル同様の16×16ドットに。BGMもちゃんとポップコーンだし充分アーケード気分で遊べるかな。
自分が「ゲームの場面展開にマッチした曲が流れるのがゲーム音楽の魅力」だと思わないのは本作みたいな存在があるから。南極、ペンギン、モンスター、どれを取ってもポップコーンにかすりもしないはずなのにペンゴのBGMはこれ以外ありえない!と思える程にベストマッチしているという妙味。この「鳴らしてみたら意外とマッチしたから結果オーライ」感が好き。

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アップンダウン。これは未見のゲームだったからメモセレVOL1購入時(20年前だけど)に一番楽しみにしていた収録作品。ザクソンやコンゴボンゴやらで3D表現に果敢に挑戦していたセガらしいドライビングアクションゲーム。昔デパートの屋上にあったエレメカのドライブゲーム(ミニドライブとか)みたいに無限ループするコース上に点在する旗を回収していくゲームで、ジャンプでライバルカーを踏み潰したり道路を飛び越えたりするところはバーニンラバーっぽいかな。単純明快なルールで取っ付き易いし立体的なコースレイアウトも楽しい。

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面白いゲームなんだけど3面あたりからエグいコースレイアウトが増えてきて難しい。5面からは回収済みの旗(白旗)に触れてしまうと旗が元に戻ってしまうので更に難しくなる。自機はバックも出来るんだけどバック中はジャンプが出来ないので多用は禁物。大体バックした途端に後方からライバルカーが突っ込んできて対処出来ずに死亡事故になる。縦画面モードだと旗の回収状況表示が画面上部にレイアウトされるのでちょっとだけ確認しやすくなるかな。せめて一周クリアはしたいけど今のところ6面が限界。次にプレイする時は隠しオプションで難易度下げて練習するか…。

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フリッキー。セガが誇るコミカルアクションゲームの名作。とにかく「優秀なアクションゲームデザインの模範解答」みたいなゲームで、2方向レバー+1ボタンの簡単操作、単純明快なルール、リスクとリターンの関係が明快な得点システム、良好なゲームバランス等々…良い点を挙げればキリがない。マッピーやディグダグ等の名作コミカルアクションゲームを多数リリースしていたナムコへの対抗意識があったのかも知れないけど、それらナムコの名作群にも全くひけを取らない出来だと思う。簡単操作の代償としてジャンプボタンと攻撃ボタンが共通になっていて、ジャンプのみ、攻撃のみの操作が出来ない点を欠点と取る向きもあるかも知れないけど、自分はゲーム性の一部だと解釈している。まあ鳥だしそんなに器用な動作はできないんでしょ、という納得感があるし。

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宇宙ステージまで行けたら上手い人、みたいなイメージを持っていたけど48ラウンドで一周だからまだ半分も行ってなかったのか。この何の脈絡もなく宇宙に行っちゃうのが良いんだよなぁ(ゲーメスト曰く宇宙面はコミカルアクションゲームのお約束)。ゲーム全体に漂う明るく平和な雰囲気が実に和む。PSGで発声される「ピヨッ」というヒヨコの鳴き声が愛おしい。

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そして謎シチュエーションのボーナスステージ。ネコがシーソーみたいな器具でヒヨコを次々に打ち上げるので上手にキャッチしましょう、って冷静に考えるとどんな状況だよっていう。主人公のフリッキーは後年にソニックシリーズに出演したりマスコットキャラとして活躍しているけど、ヒヨコとネコも良いキャラデザインなのでセットでグッズとか欲しいなぁ。